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ステーブルコインの今後|仮想通貨のさらなる発展へ貢献

ステーブルコインの時価総額が上昇をつづけています。前々から規制が噂されるUSDTの時価総額は11月22日時点で約73billion(日本円で8兆4500億)。時価総額ランキングでも4位につけ、暗号資産業界にとって欠かせない通貨の1つです。

現在のステーブルコインは非常に有用な一方で、米ドルに紐付されていることへのリスクや、今後の規制対象として安泰とは言い難い状況でもあります。

この記事では市場がリスクオフになった際に保有しておける暗号資産として、新たなトレンドになっているステーブルコインを考察します。

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アルゴミスティック・ステーブルコイン(Algorithmic stablecoin)

Terraに代表されるステーブルコインのシステムです。USDTやUSDCのように米ドルの値動きにPegされるのではなく、運営主体が定めたアルゴリズムに従って価格が維持されます。

Terraの場合はIMFの特別引出権(SDR)に紐付いたTerraSDRがステーブルコインのベースになっています。

SDR(Special Drawing Right)は世界の主要5通貨でバスケット構成され、IMFの加盟国が有事に陥った際に外貨を引き出せる権利のことです。

一つではなく複数の通貨で構成された価値のため、通貨危機のリスクを低減できる利点があります。

TerraはTerraSDRを軸に、米ドルベースのUSTや韓国ウォンベースのKRTが同じプールに入っている点が特徴です。

Terraのアルゴミスティック・ステーブルコインは主要通貨の変動を網羅した上で、独自アルゴリズムに沿ってステーブルコインを運用するダイナミックなエコシステムに見えます。

Terraのステーブルコインは、ネイティブトークンのLUNAと相互作用しながら価値を維持しています。

アルゴミスティック・ステーブルコインの仕組みを使った他のトークンとして、Olympusも注目です。

OlympusトークンOHMは、ステーブルコインのDAIとアルゴリズムで結び付き、取引価格によってOHMをバーンしたりMintして価値を調整します。

一定のルールに沿ってトークンがバーンまたはMintされることで、インフレ懸念が少なく、より効率的な資産運用が可能です。

今後のステーブルコインはどうなる?

TerraやOlympusのアルゴミスティック・ステーブルコインのように、今後新しく出てくるステーブルコインは、米ドルのみにPegする設計は少なくなりそうです。

もともとドルのような一国の通貨に縛られず、自由に取引を行うために出てきたのが暗号資産でした。

現在のドルPegステーブルコインは、USDTのように今後の規制対象になったり、本当に米ドルベースの担保資産が保証されているのか懸念を持たれています。

国の通貨ではなく、暗号資産にPegされたアルゴミスティック・ステーブルコインの仕組みの方が、効率的で投資収益も期待できそうですね。

アルゴミスティック・ステーブルコインを使ったボラティリティリスクの低いDeFi運用やStakingなども増えています。

現在は特定のエコシステムでしか使えないことが多いアルゴミスティック・ステーブルコインが、クロスチェーンやメタバースの発達と共に広がりを持てば面白そうですね。

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